
簿記3級と簿記2級の違いって何?具体的に教えて~
✅この記事を読むことでわかること
- これから簿記3級、簿記2級を受ける予定だけどどんな違いがあるか知りたい
- 試験内容の違い
- 難易度の違い
- 勉強時間・勉強方法の違い
- 就職・転職メリットの違い等
✅この記事を書いている私は
合格率14.7%の第150回日商簿記2級を受験。
96点(仕訳1問間違い)で一発合格できました。
簿記2級取得後は、実務経験ゼロで経理事務に再就職しています。

簿記2級の記事を見ていると、合格の証拠がない記事も多いため、証書を貼っておきますね。
\2級で使った/
簿記2級と3級の違いを7つの視点でわかりやすく比較!
はじめて簿記を勉強する方は、どこから勉強を始めればいいのか、簿記3級と簿記2級にはどのような違いがあるのか、などわからないことが多いはず!
ということで、この記事では、簿記3級と簿記2級の違いを7つに分けて解説します。
まず簿記3級と簿記2級の試験内容、概要の違いをおさらいしましょう

まずは、簿記3級と簿記2級検定の違いをしっかり把握しよう!
検定内容の違い

まずは、簿記3級と簿記2級の試験内容の比較表はこちら。
簿記3級 | 簿記2級 | |
試験科目 | 商業簿記 | 商業簿記・工業簿記 |
検定料金(税込) | 2,850円(税込) | 4,720円(税込) |
試験日 | 6月第2日曜日・11月第3日曜日・2月第4日曜日・ネット試験 | 6月第2日曜日・11月第3日曜日・2月第4日曜日・ネット試験 |
特徴 | 業種・職種にかかわらずビジネスパーソンが身に付けておくべき「必須の基本知識」として、多くの企業から評価される資格。 | 経営管理に役立つ知識として、企業から最も求められる資格の一つ。 |
試験時間 | 60分(3題以内) | 90分(5題以内) |
合格基準 | 100点満点中70点以上 | 2科目合計70点以上(100点満点) |
統一試験のほか、ネット試験もあります。
試験科目の違い
簿記2級には工業簿記が加わります。

これが一番大きな違いだよ。
配点としては、商業簿記60点満点、工業簿記40点満点です。
最近の傾向としては、商業簿記の難易度がアップ。
工業簿記で満点を取るつもりで勉強しないと簿記2級に合格することが難しくなっています。
逆に言えば、工業簿記を押さえれば簿記2級の合格がグッと近くなります。
工業簿記は、一つの製品を完成させるまでにかかった材料費や人件費、経費など原価計算します。
製造業以外の業種だと馴染みのない用語が出てきたり
流れのイメージが出来なかったりで馴染めない方がいるかもしれません。
とはいえ、工業簿記は商業簿記に比べ慣れれば慣れるほど点が取りやすいのも事実です。
難易度的には『商業簿記 > 工業簿記』なので安心してくださいね。

工業簿記から8年逃げていた私も最終的に工業簿記はほぼ満点だったのでやれば伸びる科目だよ。
社会的評価の違い

商工会議所のHPには、このように書かれています。
簿記3級
➡業種・職種にかかわらずビジネスパーソンが身に付けておくべき「必須の基本知識」として、多くの企業から評価される資格。
簿記2級
➡経営管理に役立つ知識として、企業から最も求められる資格の一つ。
つまり、
- 3級:社会で働くなら必ず身に着けて起きたい会計の必須基礎知識
- 2級:企業から最も求められる会計知識
簿記3級は個人商店の簿記、簿記2級は株式会社の経営状態が理解できるレベルの簿記です。
会社で生かしたいと思うのであれば、簿記2級まで取得するのがおすすめです。
簿記2級をいきなり受験してもいいの?

簿記2級を取得した方がいいみたいだけど、簿記初心者がいきなり簿記2級を受験してもいいの?
簿記初心者(簿記3級を持っていない)がいきなり簿記2級を受験することは可能です。
特に受験資格はありません。
とはいえ、簿記2級は簿記3級の知識を基礎としているので
3級の知識を入れてからでないと理解するのに時間がかかってしまいます。
簿記3級、簿記2級の両方を勉強して、同時受験(ダブル受験)も可能です。
難易度の違い

簿記3級と簿記2級の難易度を合格率から見てみましょう!
簿記3級の合格率(統一試験のみ)
回 | 受験者数(申込者数) | 実受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|---|
161(2022.6.12) | 43,723名 | 36,654名 | 16,770名 | 45.8% |
160(2022.2.27) | 52,649名 | 44,218名 | 22,512名 | 50.9% |
159(2021.11.21) | 58,025名 | 49,095名 | 13,296名 | 27.1% |
158(2021.6.13) | 58,070名 | 49,313名 | 14,252名 | 28.9% |
157(2021.2.28) | 70,748名 | 59,747名 | 40,129名 | 67.2% |
156(2020.11.15) | 77,064名 | 64,655名 | 30,654名 | 47.4% |
155(2020.6.14) | 中止 | |||
154(2020.2.23) | 100,690名 | 76,896名 | 37,744名 | 49.1% |
153(2019.11.17) | 99,820名 | 80,130名 | 34,519名 | 43.1% |
152(2019.6.9) | 91,662名 | 72,435名 | 40,624名 | 56.1% |
151(2019.2.24) | 104,357名 | 80,360名 | 44,302名 | 55.1% |
150(2018.11.18) | 111,657名 | 88,774名 | 38,884名 | 43.8% |
簿記2級の合格率(統一試験のみ)
回 | 受験者数(申込者数) | 実受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|---|
161(2022.6.12) | 16,856名 | 13,118名 | 3,524名 | 26.9% |
160(2022.2.27) | 21,974名 | 17,448名 | 3,057名 | 17.5% |
159(2021.11.21) | 27,854名 | 22,626名 | 6,932名 | 30.6% |
158(2021.6.13) | 28,572名 | 22,711名 | 5,440名 | 24.0% |
157(2021.2.28) | 45,173名 | 35,898名 | 3,091名 | 8.6% |
156(2020.11.15) | 51,727名 | 39,830名 | 7,255名 | 18.2% |
155(2020.6.14) | 中止 | |||
154(2020.2.23) | 63,981名 | 46,939名 | 13,409名 | 28.6% |
153(2019.11.17) | 62,206名 | 48,744名 | 13,195名 | 27.1% |
152(2019.6.9) | 55,702名 | 41,995名 | 10,666名 | 25.4% |
151(2019.2.24) | 66,729名 | 49,766名 | 6,297名 | 12.7% |
150(2018.11.18) | 64,838名 | 49,516名 | 7,276名 | 14.7% |
簿記2級は2018年に簿記1級の範囲だった連結会計等が簿記2級に降りてきたこともあり試験回によって合格率にばらつきがあります。
連結会計などの大きな論点が簿記2級の範囲になったことで
以前の簿記2級より難易度が高くなったのは言うまでもありません。
とはいえ、質のいい勉強をコツコツすれば合格できない試験ではありません。
勉強時間の違い
一般的に簿記3級の勉強時間は、おおよそ100時間必要だといわれています。
期間にすると毎日1時間ずつの勉強で3ヶ月ですね。
一方、簿記2級に関しては
一般的に200時間とか300時間とか、簿記3級を持っていれば150時間などと言われています。
確かに、300時間勉強すれば、簿記2級の範囲は網羅できるかもしれません。
しかし、この勉強時間を目安に勉強して
7割から8割の方が不合格になっているわけなので・・・
合格するための勉強時間は300時間では足りないのかなとも思います。

私の場合、絶対簿記2級に一発合格すると決めていたので、勉強時間はもっと長いです。
勉強方法(学習方法)の違い
簿記3級は、市販本を使った独学でも合格可能です。
簿記2級は独学でも合格している方もいますが
以下のような方は初めから講座などを利用する方が合格早道です。
- 簿記3級の簿記が難しく感じた方
- 自分で問題解決するのが苦手な方
- 挫折しやすい方
というのも、簿記2級はひとつわからない部分があると連鎖して理解ができなくなる部分が多いです。
はじめから質問しやすい環境、すぐに問題解決でき挫折しにくい環境を作っておくことで
簿記2級の勉強が進みやすくなり、合格がグッと近づきます。
簿記2級の独学を選んだことで
「自分には簿記2級は無理だ!」
「わからないから簿記2級やめた!」
となってしまうのが一番もったいない!
私自身、簿記2級は市販の本とスタディング簿記講座の併用で勉強しましたが
これも一発合格の勝因だと考えています。

一発で合格したかったから講座も受けることにしたよ。
スキマ時間(風呂、家事、外出中他)はオンライン講座を見る、聞く。
自分でテキストを読むだけでは理解できなかった部分が
オンライン講座ですんなり理解なんてことも多々ありました。
勘定科目が自然と頭に入ったり、難しい論点の理解も早く進んだりしたので、併用して良かったと思っています。
インプットがしっかり固まると、アウトプットに時間をかけられるので重宝しましたよ。

簿記2級はアウトプットの方が大事だからね。
\すぐに見られます/
ちなみに、スタディングはWEBテキストです。
書籍テキストでオンラインで勉強したいという場合でしたら
クレアールはモノクロのテキスト、フォーサイトはフルカラーのテキストで勉強します。
どちらもリーズナブルで高コスパな講座なのでチャレンジしやすいと思います!

クレアールはYou Tubeで人気の「リベ大」おすすめ簿記講座。
合格するポイントを絞り、無駄や非効率な部分をカットした『非常識学習法』を採用しています。
マルチデバイス対応の「Vラーニングシステム」で効率のいい勉強ができますよ。
\サンプル動画QRコード付き/

そしてもう一つは、フォーサイト。
フォーサイトは合格率が平均の2倍以上という高い合格率が魅力の講座。
こちらもManaBun(マナブン)というeラーニングシステムで勉強します。
事前に講義や音声をダウンロードをしておくことでどこでも勉強でき、テキストを持ち歩く必要もありません。
資料請求してもしつこい勧誘などもないので、気楽に取り寄せてみてくださいね。
\サンプルDVDキレイな講義映像/
転職・就職のメリットの違い
簿記3級と簿記2級、転職・就職に関しても
やはり簿記2級の方が断然メリットが大きいです。
基本、履歴書に書くことができるのは簿記2級取得からです。
実際、私は簿記2級を取得してから転職しましたが、簿記3級だけ持っている時と全く反応が違いました。
ハローワーク側からも求人の提案があり、登録した転職エージェントからもかなりいい条件の求人を紹介してもらうこともできました!
簿記2級取得まで頑張る価値が大いにありますよ!

簿記2級はメリットが大きい!
簿記2級と3級の違い:まとめ
簿記3級から簿記2級の勉強に移った時は、勉強の範囲の広さと難しさで大丈夫かな?と不安になるかもしれません。
難易度の違いに怖気ずくかもしれません。
しかし、簿記2級は毎日コツコツ積み上げれば必ず合格できる資格でもあります。
ぜひ、簿記2級取得を目指して、簿記3級から始めてみてくださいね。

簿記2級を取らなきゃもったいないよ!